日本酒の飲み比べを楽しむ5つの切り口 -後編-(味わい、産地編)

日本酒の飲み比べを楽しむ5つの切り口(味わい、産地編)

日本酒の味わいの特徴を表すのに「甘口」「辛口」という表現を聞いたことがあっても、
いざ、誰かに説明しようと思うと躊躇ってしまうかもしれません。
また日本酒は日本各地で作られていますが、地域の特色が味わいに反映されていることも。
「甘口・辛口」といった味わいと、産地の特徴を押さえて自分好みの日本酒を探してみましょう!

味わい(辛口、甘口等)で自分の好みを把握

日本酒は酒に含まれる糖分の量によって甘口・辛口に分けられます。

日本酒には甘口と辛口がある

日本酒には「日本酒度」「酸度」という二つの指標があり、この数値で甘口か辛口かを区別しています。

指標1:日本酒度

日本酒度とは糖分の比重の大きさを数値化したもの。日本酒に含まれる糖分が多いほど甘く感じ、少ないほど辛口(甘くない)に感じます。

日本酒度 : プラス(+) ⇄  マイナス(―)
糖分含有量:  少ない   ⇄   多い
味わい  :  辛口    ⇄   甘口

指標2:酸度

酸度は日本酒のキレ(後味がスッキリするか)に影響します。
酸度の数値が高いほど濃醇(しっかりとしたコク)な味わい、低いほど淡麗(口当たりがなめらか、スッキリ)な味わいになります。

酸度 : 低い ⇄ 高い
キレ : 淡麗 ⇄ 濃醇

日本酒度と酸度の関係図

日本酒度と酸度と、甘口辛口の関係

全ての日本酒がこの関係に当てはまるわけではありません。あくまで指標として、日本酒度と酸度で自分好みのお酒を見つけられるといいですね。

商品によっては、ラベル(裏ラベルが多いです)に表記されていることもありますよ。

異なる日本酒を飲みたい場合には、初めに後味がすっきりとしたキレの良い淡麗辛口から飲み、濃醇甘口を後にもってくると最後まで日本酒の味わいを楽しめるのでおすすめです。

産地による特徴の違いを楽しむ

日本酒は原料に使用した酒米や仕込み水の違いによって、地域ごとの味わいの特性が見受けられます。
また、日本酒は食事とともに楽しまれてきた食中酒。
その地域の食材や調理方法など、その地域の食事に合うように日本酒を作られることも。

一般的な傾向として西日本は甘口、東日本は辛口の日本酒が多いと言われています。
そのため、キレの良い辛口が多い北から、米の甘みを楽しめる甘口が多い南へと飲み進めるのがおすすめです。

海の幸には、海側の日本酒を。山の幸には、山側の日本酒を合わせてみると思いがけずおいしい組み合わせが見つかるかもしれません。

ただし、近年は土地柄に関係なく様々な日本酒を造り分ける酒蔵もあるので、日本酒度等の指標を参考にしてください。

温度の違いによる変化を感じる

いろんな温度帯で味わいの違いを楽しむことができるのが日本酒の奥深さの一つ。
実は世界的に見てもお酒を温めたり冷やしたりして飲むことは珍しいそうです。
海外からのお客様に、同じお酒を冷酒と熱燗それぞれで提供すると、本当に同じお酒なのかと驚かれます。
温度によって香り、味わい、そして料理との相性までもが変わる奥が深いお酒ですね。

日本酒の飲み方には大きく「冷酒」「冷や」「ぬる燗」「熱燗」の4つがあります。
温度毎の味わいの特徴をご紹介します。

冷酒

 ・0~10℃。冷蔵庫で冷やされた日本酒。
 ・日本酒の香りや甘味を抑えた爽やかな味わい。スッキリと飲みやすい

冷や(常温)

 ・15~20℃くらいの常温の日本酒。
 ・本来の味が楽しめる、酒の味を見極めたいテイスティングにおすすめ

ぬる燗

 ・35~40℃と、人肌くらいに温めた日本酒。
 ・甘み香り味わいが増し、口当たりがよくなる、美味しさを十分に楽しめる

熱燗

 ・45~50℃とよく温めた日本酒。
 ・甘みを引き締めるためキレが良い辛口におすすめ、香りや味わいが増す
 ・アルコールを若干きつく感じる

日本酒は温度が高まるほど香りや味わいが増すため、冷たい温度から飲み始め、次第に常温、熱燗と高い温度帯へと飲むのがおすすめです。

日本酒にあまりなじみのない方は、冷酒にするとアルコールを感じにくいため、冷酒を選ぶと良いかもしれません。

日本酒飲み比べセットの選び方


父の日などのパーソナルなギフトからお祝いの席に日本酒を送りたいけれど、どれを選べばよいかわからない。
送る相手の好みの銘柄を把握していない場合は、いろいろな味わいを楽しめる「日本酒の飲み比べセット」がおすすめです。

飲み比べセットは酒蔵や販売店等、日本酒のプロが厳選したもの。そのため相手の好みが分からずとも、喜んでもらえる日本酒が入っているはずです。

とはいえ、日本酒の飲み比べセットの種類がそもそも多いので、どのセットを選べばよいか迷ってしまいますね。
プレゼントする相手やシーンに合わせて、お客様からも好評のセットをご紹介いたします。

父の日ギフトや手みやげに。贈答用におすすめの日本酒

帰省やホームパーティー等、ちょっとした手土産に気が利いていると喜ばれるのが、ミニサイズの「日本酒飲み比べセット」。
また、お酒が好きなお父さんのために、「父の日」の贈り物で今、最も人気のあるのが「日本酒飲み比べセット」なんです。少しずつ、色々試せるミニボトルセットは気軽にさまざまな日本酒が楽しめます。

もちろん、自分への小さなご褒美としてもおすすめ。ミニサイズの飲み比べセットは少し高級な晩酌になること間違いなしです。

お世話になった人へのギフトやお祝いの席、特別な日のプレゼントに

お祝いの席など、ソーシャルギフトを送りたいときにおすすめなのが高級感のある飲み比べギフトセット。
化粧箱、箱入りのものを送ることで高級感がアップし、特別なギフトにぴったりです。

特別なギフトには「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」がおすすめ。
特定名称酒の中でも吟醸造りという特別な製法で作られた日本酒で、蔵元ごとに独自に吟味して醸造しています。また他の製法より米を多く削って贅沢に造られている高級品なので、ワンランク上の上品な旨味、華やかでフルーティーな香りを味わっていただけます。

日本酒の熱燗好きに最適な熱燗飲み比べセット

日本酒好きな方のなかでも、さらに熱燗にして飲むのがお好きな方へは、燗酒にぴったりな日本酒飲み比べセットを送るととっても喜んでいただけますよ。
なかでも、金沢の老舗料亭をはじめ食の専門家に鍛えられた黒帯ブランドは、日本酒愛好家にもよろこんでいただける日本酒です。

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